試験対策:リスク管理

リスク管理

FP2級試験の「リスク管理」分野は、個人や家庭が直面するさまざまなリスクに対して、適切な対策を講じるための知識とスキルを習得することを目的としています。この分野では、主に以下の内容が取り扱われます。

まず、リスクの種類とその特性について学びます。リスクは、大きく分けて生活リスクと経済リスクに分類されます。生活リスクには、病気やけが、死亡、介護などが含まれ、経済リスクには、失業、収入減少、資産の減価などが含まれます。これらのリスクの発生確率や影響度を理解することで、適切な対策を立てる基礎となります。

次に、リスク管理の基本的な手法について学びます。リスク管理の方法としては、リスク回避、リスク低減、リスク移転、リスク保有の4つが基本となります。具体的には、リスク回避はリスクを引き受けない方法、リスク低減はリスクの影響を軽減する方法、リスク移転は保険などを活用してリスクを他者に移す方法、リスク保有はリスクを自分で引き受ける方法です。これらの手法を適切に組み合わせることで、効果的なリスク管理が可能となります。

特に、保険の役割とその選び方については詳細に学びます。生命保険、医療保険、損害保険、介護保険など、さまざまな保険商品の特徴や、適切な保険金額の算出方法、保険契約の選び方について理解を深めます。また、保険商品の比較や見直しのポイントについても学習します。

さらに、公的保険制度とその活用方法についても重要なテーマとなります。日本の公的年金、健康保険、介護保険、雇用保険などの基本的な仕組みと、その利用方法について学びます。これにより、個人がどのように公的保険を活用してリスク管理を行うかを理解することができます。

最後に、リスクマネジメントのプロセスについても学びます。リスクの特定、評価、対策の立案と実施、モニタリングと見直しのプロセスを通じて、継続的にリスク管理を行う方法を学習します。

これらの知識とスキルを身につけることで、FP2級の受験者は個人や家庭に対して、より具体的で実践的なリスク管理のアドバイスを提供できるようになります。

学科試験範囲

1.リスクマネジメント
2.保険制度全般
3.生命保険
4.損害保険
5.第三分野の保険
6.リスク管理と保険
7.リスク管理の最新の動向

ファイナンシャルプランナー2級の試験

受験資格
FP2級には受験資格が必要となります。条件は3種類あり、下記いずれかに該当している必要があります。
① AFP認定研修を修了していること
② FP3級に合格していること
③ 2年以上のFP業務の実務経験があること
④ 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級合格者であること
上記4種類の該当項目のうち、一番ハードルが高いのが③「2年以上のFP業務の実務経験があること」ですが、最短での取得を目指すならば②「FP3級に合格していること」をクリアしてから挑戦することもお勧めです。
試験内容
FP2級の場合で説明すると、出題形式はマークシートで行われ、4択問題が60問出題されます。6割以上正解で合格です。 日本FP協会の実技試験では、「資産設計提案業務」に関する問題が40問出題され、こちらも 6割以上正解で合格です。
出題科目は以下の6項目からの出題となり、FP2級と3級は共通の項目となります。
①「ライフプランニングと資金計画」
②「リスク管理」
③「金融資産運用設計」
④「タックスプランニング」
⑤「不動産」
⑥「相続・事業承継」
難易度・合格率
日本FP協会に限った場合の合格率は、平均で言うとFP2級の学科が約40%、実技は約50%です。なお FP3級だと、学科が70~80%、実技は80~90%ほどです。
日本FP協会の試験は、個人申込の受検者が多いため、実技試験ではオーソドックスな出題が多いため、合格率がやや高めな点は資格として魅力的と言えるでしょう。