試験対策:相続・事業承継

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相続・事業承継について

FP2級試験の「相続・事業承継」分野は、個人や企業が遺産相続や事業の継承を円滑に進めるための知識とスキルを習得することを目的としています。この分野では、主に以下の内容が取り扱われます。

まず、相続の基本的な概念と手続きについて学びます。相続は、被相続人の死亡により開始され、相続人が遺産を受け継ぐことを指します。法定相続人や相続分、遺産分割協議、遺言の種類と効力、遺留分などの基本的な概念を理解します。また、相続財産の評価方法や、遺産分割の手続きについても詳細に学習します。

次に、相続税の計算方法について学びます。相続税は、遺産を相続した際に課される税金であり、基礎控除額や各種控除(配偶者控除、小規模宅地等の特例など)について理解します。相続税の申告と納付の手続き、納税資金の準備方法についても学習します。また、生前贈与を活用した相続税対策や、贈与税の仕組みについても理解を深めます。

さらに、事業承継の重要性とその方法について学びます。事業承継は、中小企業や個人事業主が事業を次世代に引き継ぐ際のプロセスです。後継者の選定、事業承継計画の策定、承継に伴う税務対策、経営権の移転方法などについて学習します。特に、事業承継税制の活用方法や、事業承継における信託の活用についても理解します。

また、相続・事業承継に関するリスク管理についても学びます。相続争いや事業承継時のトラブルを防ぐためのリスク管理手法、遺言書の作成と保管、家族信託の活用など、トラブルを未然に防ぐための具体的な対策を学習します。

最後に、相続や事業承継に関するコンサルティングの実践についても学びます。クライアントのニーズに応じた具体的な提案や、相続税対策のシミュレーション、事業承継計画の立案と実行支援など、実践的なコンサルティングスキルを習得します

これらの知識とスキルを身につけることで、FP2級の受験者は個人や企業に対して、具体的で実践的な相続・事業承継のアドバイスを提供できるようになります。適切な相続対策と事業承継を行うことで、資産の円滑な移転と企業の持続的な発展を図ることが可能となります。

学科試験範囲

1.贈与と法律
2.贈与と税金
3.相続と法律
4.相続と税金
5.相続財産の評価(不動産以外)
6.相続財産の評価(不動産)
7.不動産の相続対策
8.相続と保険の活用
9.事業承継対策
10.事業と経営
11.相続・事業承継の最新の動向

ファイナンシャルプランナー2級の試験

受験資格
FP2級には受験資格が必要となります。条件は3種類あり、下記いずれかに該当している必要があります。
① AFP認定研修を修了していること
② FP3級に合格していること
③ 2年以上のFP業務の実務経験があること
④ 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級合格者であること
上記4種類の該当項目のうち、一番ハードルが高いのが③「2年以上のFP業務の実務経験があること」ですが、最短での取得を目指すならば②「FP3級に合格していること」をクリアしてから挑戦することもお勧めです。
試験内容
FP2級の場合で説明すると、出題形式はマークシートで行われ、4択問題が60問出題されます。6割以上正解で合格です。 日本FP協会の実技試験では、「資産設計提案業務」に関する問題が40問出題され、こちらも 6割以上正解で合格です。
出題科目は以下の6項目からの出題となり、FP2級と3級は共通の項目となります。
①「ライフプランニングと資金計画」
②「リスク管理」
③「金融資産運用設計」
④「タックスプランニング」
⑤「不動産」
⑥「相続・事業承継」
難易度・合格率
日本FP協会に限った場合の合格率は、平均で言うとFP2級の学科が約40%、実技は約50%です。なお FP3級だと、学科が70~80%、実技は80~90%ほどです。
日本FP協会の試験は、個人申込の受検者が多いため、実技試験ではオーソドックスな出題が多いため、合格率がやや高めな点は資格として魅力的と言えるでしょう。