運行管理者の資格とは

ニーズ拡大中!
運送・運転業の国家資格
「運行管理者」

ニーズ拡大中!運送・運転業の国家資格「運行管理者」

こちらのページでは、運行管理者とはどんな資格なのか、どんな仕事ができるのかなど、運行管理者資格についてわかりやすく解説します。

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運行管理者とは

近年EC需要の高まりとともに、運送業のニーズも大幅に拡大しています。
その一方で、ドライバーの居眠り運転や過労、持病の発作などが原因で事故を起こすケースも多くなっていて社会問題となっています。
ドライバーによる事故を防ぎ、安全かつ効率的な運送を実現するために重要な役割を果たすのが運行管理者です。運行管理者は運送会社などで配置が義務づけられている国家資格であり、ドライバーの疲労・健康状態を把握し、安全な運行を実現するための業務調整・指導を行います。

運行管理者とは

業務内容

運行管理者は、「道路運送法」および「貨物自動車運送事業法」に基づき以下のような業務を行います。

過労防止のための乗務調整

長距離バス・トラックや深夜・早朝便のバス・トラックのドライバーは長時間労働になりやすく疲労がたまりやすくなります。
度を超えた長時間労働・連続勤務にならないよう、乗務日や乗務時間を調整し公休割当を行うのは運行管理者の業務の一つです。ドライバーの健康状態に問題がある場合は乗務の禁止を伝えることもできます。

過労防止のための乗務調整

休憩・睡眠施設の保守管理

ドライバーの疲労回復や健康維持のために、雇用主である事業者はドライバーが利用できる休憩施設や仮眠施設を設置しなければいけません。
そして、ドライバーが休憩や睡眠をとる施設を良好な状態に保つための整備や維持管理は運行管理者の仕事になります。

休憩・睡眠施設の保守管理

運転者の健康状態の確認

乗務開始前・乗務終了後にドライバーと対面による点呼を行い、ドライバーの健康状態を確認の上、運行の安全を確保するために必要な指示を与える役割もあります。
原則として点呼は対面で行いますが、Gマークを取得した貨物自動車運送事業者は、国土交通大臣が定めた機器を用いた点呼(IT点呼)も可能です。また、アルコールチェッカーなどを用いてアルコールを摂取していないかの確認も行います。

運転者の健康状態の確認

運転者への教育指導

ドライバーの安全運転への理解を深めるために必要な教育や指導を行い、場合によって事業者への助言や報告を行います。過去に事故を起こしたドライバーや新規雇用者、高齢ドライバーに対しては特別な指導を行い、国土交通大臣が認定する適性診断を受講させる必要があります。

運転者への教育指導

運行管理者になる方法

運行管理者になるには、自動車運送業の種別に応じた運行管理者資格者証を取得する必要があります。
運行管理者資格者証を取得するには以下2つの方法があります。

運行管理者試験に合格する

運行管理者試験を受け合格することで、運行管理者資格者証を取得することができます。
ただし受験するには、「事業用自動車または特定第二種貨物利用運送事業者の事業用自動車の運行管理に関して1年以上の実務経験がある」「国土交通大臣が認定する講習実施機関において基礎講習修了、または修了予定である」のいずれかの要件を満たしていなければいけません。

求められる能力

求められる能力

運行管理者にもっとも求められる能力は、コミュニケーション力です。
運行管理者は個性も年齢も異なるドライバー、一人ひとりと良好な関係を築き、時には指導や助言を行う必要があります。安全上必要なことをドライバーに理解してもらい行動に移してもらうためには高いコミュニケーション力が求められます。

また、運行管理業務に必要な各種法令の知識やトラックの整備や構造に関する知識、健康管理の知識など幅広い知識が必要です。これらの知識は日々アップデートしなければならないため、常に新しい知識を得ようとする情報収集力も求められるでしょう。

運行管理者資格をとるメリット

昇給・昇進が期待できる

運送業では、自動車の保有台数に応じて運行管理者を配置することが義務づけられています。そのため、事業者によっては運行管理者の資格取得が昇給や昇進の条件となっていることがあります。
昇給額は事業者によって異なりますが 数千円から数万円の昇給があるところが多いようです。

昇給・昇進が期待できる

転職の際に有利

事業用自動車を保有している営業所は、必ず運行管理者を配置しなければいけませんので、トラック運送やタクシー、バス、鉄道など幅広い業界へ転職が可能です。
また、運行管理者の資格を持っていれば、営業所の管理職候補など選択できる職種も広がりキャリアアップも目指せます。

転職の際に有利

ドライバー職をやめることができる

運行管理者はオフィス内での事務仕事です。ドライバーのように変則勤務はなく事故を起こすリスクもありません。体力はあまり関係のない業務であるため、年齢を重ねても働くことができます。

ドライバー職をやめることができる

運行管理者資格の試験

受験資格
運行管理者の試験を受けるには以下いずれかの受験要件を満たす必要があります。
一つ目は「事業用自動車または特定第二種貨物利用運送事業者の事業用自動車の運行管理に関して1年以上の実務経験を有する」ことです。貨物、観光、宅配便、乗合など事業の種別は問いません。
二つ目は「国土交通大臣が認定する講習実施機関において基礎講習修了、または修了予定である」ことです。講習実施機関は、北海道、東北、北陸信越、関東、中部、近畿、中国、四国、九州など全国の自動車学校になります。
試験内容
運行管理者の資格試験は、貨物と旅客の2種類に分かれており、それぞれ以下の5科目の試験を受けます。合格基準は旅客と貨物で共通で、満点の60%以上です。
貨物 旅客
1.貨物自動車運送事業法
2.道路運送車両法
3.道路交通法 
4.労働基準法
5.その他運行管理者の業務上必要な知識・能力
1.道路運送法
2.道路運送車両法
3.道路交通法
4.労働基準法
5.その他運行管理者の業務上必要な知識・能力
難易度・合格率
実際に出題される試験問題は過去の出題を多少変えている程度ですので、過去問を徹底的に繰り返す勉強法がいいでしょう。
運行管理者資格の合格率は毎年30%程度です。それほど難易度は高くありませんが、年々難易度は少しずつ上がっていると言われ合格のためには入念な対策が必要です。